こんにちは。株式会社kikitoriでプロダクトマネージャーをしている松本です。
kikitoriは「nimaru」という、JAや市場の方が業務で使うSaaSの開発をおこなっています。
この記事では、日々nimaruを使っていただくなかで発生した課題について、どのように解決しているかを紹介します。
集出荷業務は手書きの紙で溢れている
nimaruにはJAの集出荷業務をサポートする機能があります。
集出荷業務とは、簡単に言うと下記のような業務です。
- 農家さんが育てた野菜や果物をJAに持って行く
- JA職員さんが、農家さんから商品を受け取る
- 受け取った商品を市場や販売先に出荷する
この集出荷業務は現在、手書きの紙を中心としたオペレーションで行われています。
農家さんは、どの商品をどれだけ持ってきたかを紙に書き、その紙を元にシステムに手打ちして記録。
JA職員さんは、市場や販売先にいくつ出荷するかを紙やエクセルに書き、それを元にシステムに手打ちして記録。
nimaruはこのような紙によるオペレーションをデジタル化し、業務効率化のお手伝いをしています。
以下の画面は、集出荷業務の1と2をおこなう際の、実際のnimaru画面です。
農家さんはスマートフォンからJAにどれだけの商品を持って行くかを連絡することができ、その集計をJA職員さんはどこでも確認することができます。
またJAのシステムにもつながっており、データを手打ちすることなくnimaruからそれぞれのシステムに連携できます。

JAや商品ごとに異なるオペレーション
このようにnimaruを全国で使っていただいているのですが、日々課題が出てきます。
ここ数ヶ月ホットだったのは荷姿です。皆様は荷姿についてご存知でしょうか。
荷姿というのは荷物の包装や梱包の状態を表す物流用語です。
ダンボールやパック、袋などどのような梱包で荷物を扱うのかを表します。

今までのnimaruは、事業者ヒアリングの上で、商品と業務フローごとに荷姿を一つに定めていました。
農家さんがダンボールでJAに商品を持ち込む場合、JAの荷受けも出荷もダンボールになります。
またダンボールとパックの両方の荷姿で持ってくるということを想定していませんでした。
例えば、28パックのしいたけを12パックが入るダンボールで出荷する場合、ダンボールを2ケース分出荷し、ダンボールに入りきらなかった4パックは翌日出荷するというオペレーションを元に荷姿周りの実装をしていたのです。
しかし昨年末、ある事業者様に導入検討いただいた際、この仕様では現場で使えないという意見をいただきました。
農家さんはダンボールとパックで出荷し、JAが市場や販売先にパックで出荷するというオペレーションをしているから、とのことでした。
このように野菜や果物の集出荷業務には全国的なルールがなく、それぞれのJAや商品によってオペレーションが異なっているということがよくあります。
結果どうなったか
このような複数の荷姿を扱う品目が出てきたことにより、再度事業者へのヒアリングをおこないました。例として挙げたのはしいたけでしたが、似た声はいちごのオペレーションでもあがっており、どのフローでどのような荷姿を使っているのか改めて整理しました。
その結果、以下の画面を実装しました。
農家さんのスマートフォン上の入力欄が荷姿の分増えており、JA職員の方が見る集計画面も欄が増えています。

実装した結果だけを見ると欄を増やしただけでシンプルですが、ここに至るまでにデータ構造の設計変更、複雑化した表の機能洗い出し、洗い出した結果元々あった機能を別機能に移す等々、クリアしなければいけない壁がたくさんありました。
また今回はこの課題を解決する実装に至ったのですが、その前段階には本当にこの課題をシステムで解決するのかというフェーズがあります。
オペレーションを事業者や担当のセールスの方から聞き、理解しどれくらい困っているのか、本当に開発しないと業務がまわらないのか議論し、クリアにした上でエンジニアとどう実装していくのか考えていきます。
kikitoriで働くおもしろさ
ここまで読んでいただきありがとうございます。ここ数ヶ月の間、脳の2割ほどを占めていた荷姿の取扱いについて紹介しました。
kikitoriでは、このような農業流通現場の課題を一つずつ解決していっています。
私自身、農業に特別な興味や思い入れがあるわけではありませんでした。ただ入社してから、日々農業流通現場の課題や複雑なオペレーションに向き合い、チームで膝を突き合わせながら悩み考えることに、スタートアップ味とやりがいを感じています。
農業を題材に課題解決に向けて一緒に悩み解決したい方はぜひ一度お話ししましょう!